慢性的な疾患をお持ちの方でも、
医師と連携しながら
インプラント治療を受けることが可能です
- 糖尿病
- 骨粗しょう症
- 高血圧症
- 心血管疾患・脳血管疾患
- 歯周病
持病のある方のインプラント治療について
インプラント治療は、歯肉を切開し、顎の骨にインプラントを埋め込む外科手術を伴います。
持病をお持ちの患者様の場合、身体への負担が大きくなるため、治療を断られるケースもあります。しかし、適切な対応を行うことで、インプラント治療が可能になる場合があります。
このページでは、インプラント治療が疾患に与える影響や、当院で実施している具体的な対策についてご紹介いたします。
「糖尿病」の患者さんへのサポート
糖尿病は、インスリンの分泌が十分でないことにより血糖値が上昇する疾患です。糖尿病の患者さんがインプラント手術を受ける場合、特別な注意が求められます。
なぜなら、インプラント治療では歯肉を切開し、顎の骨にインプラントを埋め込む外科的手術を行いますが、糖尿病の患者さんは健康な方に比べて傷の治癒が遅く、感染リスクが高まるという課題があるからです。
さらに、手術後の傷が治るまでに時間がかかり、合併症として歯周病を引き起こすケースも多いため、治療が長期化する可能性も懸念されます。
糖尿病の患者さんが安全にインプラント治療を受けるためには、血糖値の適切な管理が不可欠です。
主治医である内科医と連携を密にし、適切な管理を行い症状が安定すれば、治療を受けることが可能です。
手術当日は、低血糖症を予防するため、担当医と相談しながら服薬の管理を徹底します。また、感染防止のため、衛生管理が行き届いた完全個室の手術室で施術を行います。
「骨粗しょう症」の患者さんへのサポート
インプラント治療は、顎骨とインプラントがしっかりと結合することで、本来の機能を果たします。しかし、骨粗しょう症の方は骨密度や骨質が低下していることが多く、骨とインプラントが十分に結合できない場合があります。そのため、状態によっては、骨造成や骨移植などの補助的な治療が必要になることがあります。
さらに、骨粗しょう症の治療に使用されるビスフォスフォネート系薬剤を服用または注射している方、もしくは過去に使用されていた方は、特別な注意が必要です。この薬剤は、抜歯やインプラント埋入手術後に傷が治りにくくなり、骨壊死のリスクが高まることがあります。そのため、状況によってはインプラント治療をお断りする場合があります。
ただし、薬の種類や服用時期・期間によっては治療が可能なケースもあります。安全に治療を進めるために、かかりつけ医の診察券やお薬手帳をご持参いただき、ご相談ください。骨粗しょう症の患者さんにも安心して治療を受けていただけるよう、最適な治療プランをご提案いたします。
「高血圧」の患者さんへのサポート
高血圧症の患者さんには、日頃の血圧コントロールを徹底し、手術中も慎重にモニタリングを行っています。
また、かかりつけ病院の主治医と連携しながら治療を進めます。事前に主治医の指示に従って通院や服薬を行い、血圧を安定させていただきます。症状が落ち着き、ご本人の自己管理状況が確認できた段階で治療を実施します。
手術前後の緊張や不安といったストレスが血圧の変動に影響を与えることもあります。当院では、眠っている間に治療を行う「睡眠無痛治療（静脈内鎮静法）」にも対応出できます。極度の緊張や不安のある方にお勧めしています。
睡眠無痛治療では、歯科麻酔医が管理モニターを使用し、血圧の変動を含めた全身状態を十分に配慮しながら安全に手術を行います。
「心血管疾患・脳血管疾患」のある患者さんへのサポート
インプラント治療について慎重に判断しなければならないのは、心筋梗塞や狭心症などの心臓病、脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患を持つ患者さんのなかで、抗血栓薬を常用している場合です。かかりつけ医と相談して、手術が受けられるかどうかを判断します。
さらに、インプラント治療は出血を伴う外科処置を行うため、ペースメーカーを使用されている方は、感染性心内膜炎の発症リスクが上がります。このようなケースも担当医と連絡を取り診断を仰ぎ、医師からの了解を得た上で手術を行います。手術は衛生管理を徹底した専用の手術室で行います。
進行した「歯周病」の患者さんへのサポート
歯周病が進行していると、他の歯科医院で治療を断られる場合がありますが、歯周病を改善した後に治療を進めることが可能です。
当院の院長・理事長は、日本歯周病学会から認定された歯周病治療の専門家で、重度に進行した歯周病にも対応可能です。歯周病の治療についても、安心してお任せください。
