2017年11月4日
「フッ素って体に悪いんでしょ?」
何度かご相談をいただいているのでこの「うわさ」について話そうと思います。
フッ素についての誤解があるのはなんでかなぁと
調べてみると大きく2つ原因がありました。
①歯科で塗布しているのはそもそも「フッ素」ではなく「フッ化ナトリウム」という誤解
フッ素とは原子番号9の「元素」のことです。
元素はたった118種類しかありませんが
水、土、草木から人間、パソコンなどの人工物まで
世の中の全てがこの元素の組み合わせでできています。
そのため、「元素単体」と「元素同士を組み合わせたもの」では
まったく違う物質になります。
ちなみにみんなが食べる塩は塩化ナトリウムといい、
塩素とナトリウムという元素がくっついているのですが、
塩素だけだと腐食性、毒性があり、
ナトリウムは水と触れるだけで爆発する危険物です。
けど組み合わさるとお塩になります。
なんか不思議ですね。
フッ素は単体では気体の猛毒ですが
歯科で用いるのはフッ素と呼びながら
厳密にはフッ素ではなく「フッ化ナトリウム」です。
フッ素とナトリウムがくっついたものであり物質としては非常に安定した物質です。
②フッ化ナトリウムで中毒症が起こる、毒性があるウワサについて
僕もSNSで歯科のフッ素は危険!というものを見たことがあるので
その噂に関連しているであろう文献を調べてみました。
すると、そりゃあ当たりまえだよ
という結果でした。
フッ素は骨肉腫になる→ 歯科の100倍の濃度のフッ素を細胞に直接かける
フッ素で中毒症になる→
約20kgの6歳児で歯磨き剤のチューブ(950ppm 60g)を1.7本をラッパ飲み。
大人であれば5本ほど一気飲みする量を飲むと中毒が起こる。
そもそもそんなに歯磨き粉を飲めないですよね。
ものには限度というものがあります。普通に食する塩も食べすぎれば死ぬこともできますし、ビタミンでさえ取りすぎると中毒症が起こります。
(ちなみに余談ですが小児が銀杏を7粒以上食べると食べ過ぎ中毒によりけいれん、呼吸困難、意識消失が起こる可能性があるそうです。美味しいのに銀杏怖い!)
物質の生体への影響を見るときは濃度が大事です。
歯科で塗布するフッ素の濃度は身体にまったく問題ありません。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。