2017年5月12日
先日、重度の歯周病患者さんがいらっしゃいました。
「ちょっと揺れるから治してよ」と来ていただきましたが、
レントゲンを見ると歯の周りの骨が溶けすぎてプラプラな状況。
どんな名医でもプラプラな歯は元に戻せません。
「ひどい状態でも歯医者行けば治るだろう」
このように思われる患者さんすごく多く、
「治療」に間違った見解を持っていることでダメになる歯を
未然に防ぐために歯科の病気について話そうと思います。
今回は歯ぐきの代表の病気、歯周病についてお話しします。
歯周病って名前は聞いたことがあるけどそもそもどんなもの?
歯周病だとどうなるの?というお話しです。
大きな特徴として
①歯ががなくなる1番の原因
②自覚症状なく歯の周りの骨が溶ける
③一度溶けた骨は戻らない
④患者さんのケアだけでは治せない
があります。
歯医者に来る時ってほとんどの方が痛い、取れたなど
自覚症状がある状態で来ますよね?歯周病は自覚症状がないので
病気があってもほとんどの方が気づきません。
患者さんが気付いて来院するときは「グラグラだから治して」
と来ることが多いんです。
歯周病だけど気づかない
↓
歯がグラグラして初めて歯医者に行く
↓
歯が揺れるほど骨の支持がない場合抜くしかない
これがよくある歯周病の末路です。歯周病で重要なのは
自覚症状が出ないうちに骨の溶けている状態を止めることになります。
過去には年齢とともに仕方ない病気、と説明された時代
もありましたが歯ぐきのキワに細菌がたまってそれが原因で
炎症が起こって骨が溶ける、とメカニズムははっきりしているので
細菌のコントロールができれば回避できる病気です。
当院は歯周病認定医が在籍しており、より正確な診断、治療が可能です。
歯周病は虫歯より歯を失う割合が多いのに気付きにくい病気のため、
進行する前に気づくことが第一歩になります。
次回から歯周病の治療法、予防法についてご説明していきます。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。